絵でも心を掴まれる!!画力が高い漫画家の作品を紹介
イラストレーターを仕事にしているので、職業柄絵が綺麗だったり画力の高い漫画にはついつい目がいってしまいます。
そこで、今回はストーリーもさることながら、絵が綺麗……画力の高い漫画家さんと引き込まれる世界観の作品を紹介していきます。
- 画力が高い漫画家を知りたい人
- 画力の高さから引き込まれる作品を知りたい人
- 画力が高い漫画家の過去の作品も知りたい人
YouTubeでは夢だった壁一面本棚計画をやっと実現した部屋を公開しました!!よかったらみて見てください!!
本棚に並べているのは、何度も読みたくなるお気に入りの漫画だけ。
本棚に並ぶ作品が気になる人は、こちらの記事にまとめてあるので合わせて読んでみてください。
画力が高い漫画家|個性的な世界観編
まず紹介するのは、書き込み要素が多く現実に存在しない世界を描き、あたかも読んでる私たちをその世界にのめり込ませてくれる漫画家を紹介します。
鳥山明|代表作:ドラゴンボール
動物・恐竜・メカのカッコ良さは、追随を許さないほどの人気。
正確な設計図というより、鳥山明先生ならではのデフォルメがまたいい味を出していてかっこいい。
元々デザイナーさんということもあり、構図や魅せ方、文字の入れ方など学べることがたくさんあります。
ロールプレイングゲームの中でも人気の高いドラゴンクエストの第1作目からキャラデザのお仕事もしています。
鳥山明先生の作品
- 鳥山明のヘタッピマンガ研究所(1982〜1984年)
- Dr.スランプ(1980〜1984年)
- ドラゴンボール(1984〜1995年)
- COWA!(1997〜1998年)
- カジカ(1998年)
- ネコマジン(1999〜2005年)
- SAND LAND(2000年)
- 銀河パトロール ジャコ(2013年)
鳥山明先生の作品集・THE WORLDは、ドラゴンボール・Dr.スランプを中心にドラゴンクエスト、短編漫画のカラーイラストが収録されています。
荒木飛呂彦|代表作:ジョジョの奇妙な冒険
荒木飛呂彦先生の作品はどこか美術的。
作者自身もルネッサンス美術に影響を受けていると、ユリイカで語っています。
1987年から30年以上連載されているジョジョの奇妙な冒険は、あまりにも有名な作品です。
ファッションも特徴的で、2013年にGUCCIのウィンドウヴィジュアルとしてコラボレーションをしています。
荒木飛呂彦先生の作品
- 魔少年ビーティー(1984年)
- バオー来訪者(1985年)
- ゴージャス☆アイリン(1987年)
- ジョジョの奇妙な冒険(1987〜1999年)
- 死刑執行中脱獄進行中(1999年)
- ジョジョの奇妙な冒険 Part 6 ストーンオーシャン(2000〜2003年)
- 変人偏屈列伝(1999年)
- ジョジョの奇妙な冒険 Part 7 スティール・ボール・ラン(2004〜2011年)
- 岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2011年)
- ジョジョの奇妙な冒険 Part 8 ジョジョリオン(2011〜2021年)
- 岸辺露伴は動かない(2013〜)
- ジョジョの奇妙な冒険 Part 9 The JOJOLands(2023〜)
荒木飛呂彦先生は画集をいくつか発表されています。
ジョジョの奇妙な冒険の1〜4部を中心に収録され、インタビューも盛り込まれたボリューム満点なJOJO 6251 荒木飛呂彦の世界。
5部完結記念で発表されたJOJO A-GO!GO!はイラスト集・スタンドカタログ・荒木飛呂彦パーフェクトブックの3冊組みになっていておすすめです。
他にも、かなり値ははりますがJOJOVELLERは金箔ロゴに型押しのジョジョモノグラムがカッコイイ黒エナメル調豪華BOXもあります。
白浜鴎|代表作:とんがり帽子のアトリエ
東京藝術大学デザイン科を卒業後に、フリーのイラストレーターとして活躍していた白浜鴎先生。
緻密で温かみのあるファンタジーな絵を得意としていて、御伽話や神話、魔法などを題材にしたお話ととてもマッチした漫画を発表しています
とんがり帽子のアトリエは、2018年に第13回『全国書店員が選んだおすすめコミック』の一般部門で1位に選ばれています。
白浜鴎先生の画集は完全限定受注生産で2019年11月に発売されていました。
モーニングの公式ブログで中身を少し見せてくれているので見てみてください!!私も欲しかった……。
林田球|代表作:ドロヘドロ
東京芸術大学美術学部の絵画科油画専攻していた林田球先生の絵は、平面の中にも立体感を出す工夫(同じイラストを重ねてみたり、艶を出すところに樹脂を使ったり……)を凝らしていています。
2020年に行われたドロヘドロの原画展は、間近で技法や書き込みを至近距離でみれて感無量でした。
もちろん漫画も面白く、ダークファンタジーを得意としている漫画家です。
アメコミが好きな人には、コレクトしたくなる魅力があります。
ドロヘドロを書店で見つけた時は、特殊印刷との相性が良いカッコいい表紙に思わずジャケ買いしてしまいました。
林田球先生は、漫画家以外にもイラストレーターとしても活動していて、Bloodborne: THE DEATH OF SLEEPなど、本の装丁も手掛けています。
林田球先生の画集は、ドロヘドロの作品を集めたMUD AND SLUDGEがあります。
私も買いましたが、ドロヘドロの紙コミックスと同様、印刷に凝っているので永遠と見ていられる逸品です。
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画力が高い漫画家|躍動感編
登場人物であるキャラクターが、本当に飛び出して来るんじゃないかと思える程の躍動感で楽しませてくれる漫画家を紹介します。
井上雄彦|代表作:SLAM DUNK
まだバスケットボールが日本のメジャースポーツになる前に描かれたSLAM DUNKは、日本のバスケ人気の火付け役になった作品です。
連載は6年間ですが、作品の経過時間は3ヶ月。
いかに1シーン1シーン井上雄彦先生が丁寧に描いていたか感じる作品です。
2022年12月に井上雄彦先生自ら監督と脚本を務めた映画・THE FIRST SLAM DUNKも公開されました。
現在連載中のバガボンドは、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞しています。
村田雄介|代表作:アイシールド21
村田雄介先生の作品は、動く瞬間のスピード効果や、迫力のあるアングルに定評があります。
アイシールド21はアメフトという激しい競技を、躍動感たっぷりな絵で楽しませてくれました。連載中のワンパンマンも、戦闘シーンに迫力があり人気な作品です。
影の付け方が繊細で、絵を書く人は漫画全てのコマが参考になる漫画家さんだと思っています。
他にもスパイダーマンやロックマンの集合絵や、ジャンプキャラ集合のポスターイラストも人気です。
画力が高い漫画家|書き込み量がスゴイ編
神は細部に宿ると言いますが、漫画も細部までの書き込みの美しさにはうっとりします。
画力が高い漫画家の中でも、とにかく書き込み量がスゴイ漫画家を紹介します。
大友克洋|代表作:AKIRA
圧倒的書き込み量の多さ、複雑なパースに定評のある大友克洋先生。
荒廃した街。
破壊シーンの細かさ。
機械。
どれも、大友克洋先生の画力あってこその魅力。
AKIRAは1993年に完結した漫画ですが、2012年にあった原画展、2017年に渋谷PARCOの壁画、人気アパレルブランドsupremeとのコラボ、爆音映画祭では度々放映……などなど、完結してからも根強い人気を誇っています。
2022年1月に講談社から、デビュー以来の単行本未収録作品を含む全作品を、雑誌掲載時の状態のまま収録する大友克洋全集『OTOMO THE COMPLETE WORKS』の発売が開始されました。
大友克洋先生の作品
- ショート・ピース(1979年)
- ハイウェイスター(1979年)
- さよならにっぽん(1981年)
- GOOD WEATHER(1981年)
- ヘンゼルとグレーテル(1981年)
- 気分はもう戦争(1982年)
- BOOGIE WOOGIE WALTZ(1982年)
- 童夢(1983年)
- AKIRA(1983〜1993年)
- 彼女の想いで…(1990年)
- SOS大東京探検隊(1996年)
森薫|代表作:乙嫁語り
森薫先生の作品は、特にモノクロの漫画内部に書き込みを発揮されています。
背景、衣装、装飾品などの描き込み量がとにかく多い。
乙嫁語りでは民族衣装へのこだわりがとにかく強く、見ていてうっとりする作品です。
乙嫁語りは2011年に『マンガ大賞2011』の2位を受賞、2012年に第39回『アングレーム国際漫画祭』世代間賞、2013年に『マンガ大賞2013』の2位を受賞、2014年に『マンガ大賞2014』では大賞を受賞しています。
森薫先生の作品
三浦建太郎|代表作:ベルセルク
三浦建太郎先生の漫画は、黒のベタ塗りまでに到達するグラデーションの書き込み量がすごい。
特にベルセルクはダークファンタジーということもあり、絵全体が暗いです。
そのため、陰影の表現に厚みを感じます。
2021年5月、急性大動脈解離で54歳という若さでこの世を去ってしまいました。
未完となってしまっていたベルセルクは、2022年6月から三浦建太郎先生の親友で生前に最終回までの展開を聞かされていたホーリーランドの作者・森恒二先生が監修を行いながら、三浦建太郎先生のお弟子さん手により連載が再開されました。
画力が高い漫画家|リアル編
画力の高い漫画家さんの中でも、写実的で線が綺麗な漫画家さんを紹介します。
坂本眞一|代表作:イノサン
私が初めて読んだ坂本眞一先生の作品は孤高の人。
2010年、第14回『文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞』を受賞しています。
孤高の人は、生きている生への実感をクライミングと掛け合わせて描かれている作品で、写実的な坂本眞一先生の絵がより緊迫した空気とかけ合わさり魅入ってしまいます。
イノサンもまた、フランス革命時代の煌びやかさも圧倒的な書き込みと美しさ、そして『死刑執行人』という題材が坂本眞一先生の作風とマッチしています。
坂本眞一先生の作品
- ブラッディ・ソルジャー(1995年)
- モートゥル・コマンドーGUY(1995年)
- にらぎ鬼王丸(2004〜2005年)
- 益荒王(2005〜2007年)
- 孤高の人(2007〜2011年)
- イノサン(2013〜2015年)
- イノサン Rouge(ルージュ)(2015〜2020年)
中田春彌|代表作:Levius -レビウス-
中田春彌先生の作品は線が細く繊細。
Leviusは、人体と機械を融合させて戦う『機関拳闘』という格闘技を題材にしたスチームパンク作品。
月刊IKKIで連載していた作品で、IKKIの休刊に伴いウルトラジャンプに移籍しました。
月刊IKKIの時に発売された単行本のジャケットがカッコよく、ジャケ買いしたのを覚えています。
中田春彌先生は、小説装画・アニメやゲームのキャラクターデザインのお仕事もされています。
小畑健|代表作:ヒカルの碁
1枚絵を欠かせたら最強と言われている小畑健先生。
ミュシャのような繊細さを持った絵は、絵画的とも言われています。
作品はヒカルの碁が一番好きですが、DEATH NOTEの夜神月の表情の変化は圧巻でした。
こんな繊細な絵を描くのに、絵を仕上げるのが異様に早いそうです。
小畑健先生の作品
- CYBORGじいちゃんG(1989年)
- 魔神冒険譚ランプ・ランプ(1991〜1992年)
- 力人伝説 -鬼を継ぐもの-(1992〜1993年)
- 人形草紙あやつり左近(1995〜1996年)
- ヒカルの碁(1998〜2003年)
- DEATH NOTE(2003〜2006年)
- BLUE DRAGON ラルΩグラド(2006〜2007年)
- L FILE No.15(2008年)
- バクマン。(2008〜2012年)
- All You Need Is Kill(2014年)
- 学糾法廷(2014〜2015年)
- プラチナエンド(2015〜2021年)
- ショーハショーテン!(2021〜)
さいごに
今回は目の保養になる作品ばかりを紹介しました。
画力の高い漫画家さんの本は、本の装丁を拘っているものも多く本棚に並べると圧巻です。
漫画家さんやイラストレーターを目指す人にとっても勉強になる本ばかりなので、自分の家の本棚にコレクションしてみるのもおすすめです。
漫画本はどうしても場所をとります。
私自身1部屋が漫画部屋と化しています。
電子書籍にしようか何度も悩みましたが、私は結局紙の本が好きなのでそのまま紙の漫画を買い続けています。
と言っても場所に限りがあるので、気になってた本はDMMコミックレンタルを使ってまず読んで、何度も読み返しそう!!と思ったものを紙の本で買うようにしました。
DMMコミックレンタルは不朽の名作から最新の話題作まで、1冊115円で読めちゃうので、気になるものがあった方はぜひ使ってみてください。
めちゃくちゃ便利です。
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-fin-