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映画『トレーニング・デイ』の解説(ネタバレ有)人生が変わる瞬間を切り取るのが映画である

トレーニング・デイ

こんにちは。
akira(@akira_movielabo)です。

第56回の movie laboトレーニング・デイ』。

トレーニング・デイ

2001年公開のサスペンスアクション映画。
監督アントワーン・フークア、脚本デヴィッド・エアー。120分。

主演のデンゼル・ワシントンがアカデミー主演男優賞を受賞しました。

実際にランパート・スキャンダルという汚職事件があり、それがこの映画の製作を推し進めるきっかけになったそうです。

ストリートギャングの無法地帯も、本物のギャングが協力してロサンゼルスの実際の縄張りで撮影したようです。

脚本を書いたマイク・ホワイトは主人公の親友ネッド役として出演している。

映画『トレーニング・デイ』のヒーローズ・ジャーニー

それでは、ヒーローズジャーニーを見ながら研究していきましょう。

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ヒーローズジャーニーって何?
という方はこちらの記事をどうぞ!!

この記事はネタバレも含むので、1度観てから一緒に考察していくのがおすすめです。

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日常世界

警察官のジェイク。出世を目指し、麻薬捜査課へと転属する。

冒険への誘い/冒険の拒否

転属初日。上司のアロンゾと会い、怒らせてしまうジェイク。二人で仕事を始める。

取り締まった大学生から奪ったマリファナを吸うように言われるジェイク。断ると銃を向けて脅される。

戸口の通過

潜入捜査で断ったら殺されるぞと警告され、マリファナを吸うジェイク。

賢者との出会い/試練、仲間、敵

大物売人の情報屋と会うアロンゾたち。ラリっているジェイクは泣くも笑うも自分次第と語る。

襲われていた少女を助けるジェイク。小物は相手にするなと忠告するアロンゾ。

襲った男たちを連行せず、嘘の令状で家宅捜査したり銃撃戦をしたりとめちゃくちゃな捜査をするアロンゾに怒るジェイク。アロンゾは大物を狙い常に死と隣り合わせなのが麻薬捜査であると語り、辞めるか否かを決めさせる。覚悟を決めるジェイク。

最も危険な場所への接近

ロス市警の上司たちに会うアロンゾ。アロンゾはロシア人と揉めており、それを金で解決するために情報屋から金を押収する許可を買う。

最大の試練

朝会った大物売人の家を襲撃し、大金を押収。その一部を自分のものにするアロンゾ。嫌がるジェイクに、アロンゾは情報屋を殺させようとする。

断るジェイク、アロンゾが代わりに殺す。正当防衛の偽装工作をし、ジェイクを口止めするアロンゾ。怒るジェイクがアロンゾに銃をむけるが、すでにマリファナを吸っているのでバレたらクビになってしまう。仕方なく協力するジェイク。

報酬

情報屋を殺した勲章を得たジェイク。ジェイクに期待するアロンゾは自分の後継だと話す。

帰路

アロンゾに騙され、殺し屋に始末されそうになるジェイク。殺し屋は朝助けた少女の従兄弟であり、助けたお礼に逃してもらう。

復活

アロンゾと戦うジェイク。アロンゾを追い詰め、ロシア人との取引のための金を押収するジェイク。

宝を持って帰還

アロンゾはロシア人たちに殺される。家に帰るジェイク。

映画『トレーニング・デイ』のテーマ

作中でマリファナを吸ってしまったジェイクに、自分は吸ったことがないと話すアロンゾ。

大人なら自分の判断を人のせいにするな

これが本作のテーマです。

正義と悪が入り乱れ、何が正義かもわからなくなっていくストーリー。

信じるべきは自分の判断。泣くも笑うも自分次第です。

映画『トレーニング・デイ』をさらに詳しく

『ヒーローズジャーニー』ともう一つ大切な要素『三幕構成』を用いてワンシーンずつみていきます。

第一幕

オープニング。
朝日が昇る。目覚めるジェイク。すでに起きている妻が子どもをあやしている。

たった1日の物語というのが大きな企画であり、当然朝日から入ります。

映画内の時間が短いと物語も濃縮されやすいので、一日に決めたアイディアは素晴らしいですね。1週間や1年の物語であればまた評価が違ったでしょう。

家族構成や職業は警官、新しい部署、大きなチャンスであることを説明。まずはアロンゾの声だけを登場させ、物語が始まります。

背負うものが大きいほど今後のジェイクの決断の重みも変わってくるため、最初に全て説明します。

アロンゾとダイナーで会うシーン。アロンゾが初めて登場するシーンであり、アロンゾのキャラクターを存分に見せつけます。

車内のシーン。アロンゾの説明と会話でジェイクの映画内の目的(麻薬捜査官として認めてもらう)とその理由(刑事になって出世したい)ことが分かります。

ここまでおよそ10分。素晴らしいですね。

大学生から奪ったマリファナを吸うジェイク。これが第一ターニングポイントです。

もう後戻りはできません。

第二幕

仕事をしていくにつれ、捜査と言いながらアロンゾの法律を無視したやり方に怒りを積み上げていくジェイク。

ルールを無視した破天荒なやり方はキャラクターによっては肯定的に見てしまいますが、ジェイクという新人で正義感の強いキャラクター視点から見ると疑問に感じますね。

しかし犯罪者たちも同情できない人間性なので、何が正義なのか分かりません。

答えのない問いだからこそ魅力的に見えます。

サンドマンの家を家宅捜査するシーン。アロンゾのいう通りジェイクは新人であるとすぐに見透かされ、銃撃戦となり命の危機に晒されます。

麻薬捜査は油断してはならない危険な世界です。

高速道路で再びジェイクに尋ねるアロンゾ。この映画では何度も続けるか否かを決断させます。

この映画では何度か面白いと思うエピソードを話すシーンがあります。

ジェイクの飲酒運転、情報屋のジョーク、ダグの裁判で騙された話。

それぞれの話でキャラクターが生きている世界観を伝え、この映画で描かれた1日自体がジェイクの「人生で一番面白い話」となるわけです。

情報屋ロジャーの家で大金を得るアロンゾ。今日1日の行動は捜査ではなく、ロシア人との取引のためだったと分かります。

大金や大物売人を始末した勲章にも揺るがないジェイクの正義感。それはアロンゾにとって一番の脅威であり、だからこそジェイクを殺そうとします。

情報屋の家でアロンゾに銃をむけるジェイク。銃を下げた後殺されてもおかしくないですが、サイレンの音がしているため時間がない。細かいところまでしっかりと説明や状況が作られています。

直後の車内のシーン。後から振り返ると、最初に「バスタブを磨いておけよ」と電話で言っているので、すでにアロンゾはジェイクを殺すつもりです。

その後の後継などの会話が全て嘘だとはやはり凄いキャラクターと演技ですね。

少女の財布の伏線を回収し、生き延びるジェイク。

アロンゾの元へ向かう。これが第二ターニングポイントです。

第三幕

アロンゾとの対決。

アロンゾの悪事は全てばれ、アロンゾは敵だとはっきりしたので第三幕はアクションに集中できます。

あのジャングルの人間たちがジェイクを避けることでジェイクの並々ならぬ覚悟を感じ取ることができますね。対比を使った観客に分かりやすい手法です。

どんな状況でも焦らないアロンゾでしたが、最後はジャングルの人々に裏切られる。

これまで権力や地位の強さを見せてきたアロンゾですが、それは一度ヒビが入るともう戻れないハリボテだったと気付かされます。

アロンゾの死もジェイクではなく殺し屋がやることで実際にはジェイクに罪が被らないようになっています。おそらく誰もアロンゾの死の真相を調べようとはしないでしょう。

これまでの悪事が返ってきたかのように悲惨な最期を遂げるアロンゾ。

ジェイクは長い長い1日が終わり、家に帰ってこれました。

さいごに

たった1日の濃縮された物語、シンプルなストーリー、シンプルなテーマ。そして強烈な悪役キャラクターと、それを演じたのがデンゼル・ワシントンという意外性。

素晴らしい映画でした。

次回はU-NEXTで配信中の『マイ・フレンド・フォーエバー』を研究します。

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