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映画『スタンド・バイ・ミー』の解説(ネタバレ有)少年時代に世界の全てがあった

スタンドバイミー

こんにちは。
akira(@akira_movielabo)です。

第49回の movie labo は『スタンド・バイ・ミー』。

画像引用元:ⓒ Columbia Pictures

1986年公開の青春映画。
監督ロブ・ライナー、脚本ブルース・A・エヴァンス、レイノルド・ギデオン。89分。
アカデミー脚色賞、ゴールデングローブ賞作品賞、監督賞にノミネート。

スティーブン・キングの『恐怖の四季』の中に収められた秋の物語『THE BODY』原作です。

非ホラーですが、死体やデニーの死など生き死にをモチーフとして使われています。
ベン・E・キングが歌う主題歌の『スタンド・バイ・ミー』も有名ですね。

映画『スタンド・バイ・ミー』ヒーローズ・ジャーニー

それでは、ヒーローズジャーニーを見ながら研究していきましょう。

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ヒーローズジャーニーって何?
という方はこちらの記事をどうぞ!!

この記事はネタバレも含むので、1度観てから一緒に考察していくのがおすすめです。

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日常世界

少年時代の親友だったクリスが殺された。ゴーディは少年時代のことを思い出す。
小さな田舎町のキャッスルロックで暮らしていたゴーディ。

冒険への誘い

バーンが兄たちの行方不明の少年の死体を見つけたという会話を盗み聞きする。線路を辿れば行き着く場所だ。
ゴーディ、クリス、テディ、バーンは有名になるために死体を探しに向かうことを決める。

冒険の拒否

ゴーディ一家は兄デニーを亡くしたばかりで、未だショックを引きずっている。
父はクリスは給食費を盗んだ。彼らと関わるなと忠告する。

賢者との出会い

クリスと合流するゴーディ。クリスは親の銃を持ってきた。街の不良・エースにからかわれるゴーディとクリス。

戸口の通過

死体探しの旅を始めるゴーディたち。

試練、仲間、敵

途中で食料を買い、クズ鉄置き場で水を得るゴーディたち。ゴーディは進学組のため、クリスらと中学になったら離れ離れになる。クリスはゴーディに小説の才能があると応援する。

最も危険な場所への接近

長い鉄橋を渡る4人。

最大の試練

橋を渡っている最中、汽車がやってくる。ギリギリのところで渡り切るゴーディたち。

報酬

野宿する4人。クリスを進学組に誘うゴーディだが、クリスは皆家庭で人を判断すると話す。クリスは盗んだ給食費を先生に返したが、利用されて罪をなすりつけられたと告白する。

帰路

近道のため沼に入る4人。ゴーディは急所をヒルに吸われ、気絶する。

復活

ゴーディを思いクリスが帰ろうと提案するが、ゴーディは旅を続ける。

死体を見つける4人。話を聞いたエースたちもやってくるが、銃を突きつけ追い払う。
匿名で死体を通報する4人。

宝を持って帰還

街に帰ってきたゴーディたち。
卒業後、彼らとは疎遠になってしまった。クリスは弁護士になり、喧嘩の仲裁をして殺されてしまった。

小説家になったゴーディ。自らの少年時代の物語を描き終える。

映画『スタンド・バイ・ミー』のテーマ

親に内緒で、有名になりたいがために死体探しを本気でやろうとする。母親をダシにからかい、タバコを吸いながらバカみたいなことを話し、笑う。

もう2度と来ないが、宝のような少年時代

これがテーマです。

そしてゴーディが抱えていたトラウマ、兄デニーの死を乗り越えることもあります。

死体探しという珍しい目的もスティーブン・キングならではですが、死体探しとゴーディがデニーの死と向き合うことはリンクしているところが素晴らしいですね。

狭い世界。親の愛はない。友だちとはいずれ離れていく。人は突然死ぬ。

本編中常にどこか儚さ・悲しみを感じさせます。

映画『スタンド・バイ・ミー』をさらに詳しく

『ヒーローズジャーニー』ともう一つ大切な要素『三幕構成』を用いてワンシーンずつみていきます。

第一幕

秋の草原。車内にいるゴーディ。
クリスが殺されたという新聞記事。二人の少年が道を駆け抜けていく。

秋の草原でこの映画のトーンがわかります。少し悲しさを感じさせますね。

車の中というのも、ラストでわかりますが家族がいるため、一人の時間は車の中だけなんだろうな、とキャラの生活がしっかり考えられていることがわかります。

クリスの死亡記事で、クリスとは誰なのかと観客は興味をひき、さらに通り過ぎる少年たちがゴーディの少年時代へのつながりを見せています。

ゴーディがナレーションをしながら過去を振り返る形で本編の少年時代が始まり、このナレーションはゴーディの書いている小説ということが最後にわかります。

小さな田舎町に住んでいるゴーディ。「だが私には全世界だった」というナレが一発で全てを説明していてすごいですね。

タバコを吸いながらトランプをしているゴーディ、クリス、テディ。

あまり真面目な少年たちではないとすぐにわかりますね。さらにナレーションでキャラの後押しをします。

そのままバーンが登場し、死体探しというストーリーが設定されます。とても早い展開ですごいです。

完璧なアリバイを作るゴーディの頭の良さも表されています。

重要な友人たちの紹介が終わったら、ゴーディの家庭の話へ。

兄デニーを亡くし、悲しみから立ち直れない家族。さらに両親はゴーディにあまり興味はなさそう。味方なはずの家族が味方でなく、孤立している。主人公の王道パターンです。

続いて悪役エースの登場。クライマックスの伏線で、この時点では全く歯が立ちません。

旅を始めるゴーディたち。これが第一ターニングポイントです。

映画が始まって15分ほどというとても早い展開です。

線路を辿る、というのもシンプルでわかりやすく、同時に人生を進むということを暗示させているようですね。

第二幕

映画の中で障害は4つは必要と言われます。

スタンド・バイ・ミー』の場合、食料・水問題、長い鉄橋、夜の森、ヒルの4つ。

さらにゴーディのトラウマ(自分は両親から愛されていない)、クリスの家庭環境の悩み、テディの父親などそれぞれの内面の物語も描かれます。バーンはおもしろ担当ですね。

食料店での店主との会話から家族の回想へ。デニーが両親からとても期待されていたことが分かり、ゴーディのトラウマが少しづつわかってきます。映画で描かれるアメリカでの優秀な息子は大体アメフト、バスケ、野球ですね。

クズ鉄置き場のマイロとのやり取りでテディの父親のことが判明。序盤でテディの家庭環境を説明していたので、テディは父親が嫌いだと思わせていたので捻りがあって面白いですね。

テディがことあるごとに戦争に関する言葉を言っていたのも父を誇りに思っていたからなんですね。細かいところまで描かれています。

線路沿いでゴーディとクリスが将来に向けて言い合っているのに対し、テディとバーンはアホな会話をして対比を作っていますね。

クリスのゴーディのことを想うセリフ……とても良いですね。

鉄橋のシーン。
クシを落とすことで高さを強調した直後、汽車が追いかけてきます。映画的に絶対に汽車が来るとわかっていても、ハラハラしますね。

アクションの後はゆったりした焚き火のシーン。ゴーディのパイ食い競争の話にテディは終わりが良くないと批評します。それはこの映画の終わり、そして人生も表しています。

最後まで綺麗に終わることは滅多にないのです。

朝に鹿を見たことを内緒にしたゴーディ。特に意味はないけど、秘密にする。こういうところにキャラクターが生きている、と感じますね。

ヒルに吸われ気絶したゴーディ。しかし旅を続ける。これが第二ターニングポイントです。

ヒルに吸われることは障害として少し弱いかもしれませんが、急所を吸われることは子どもにとってとてもショッキングで、可愛らしいということで目を瞑りましょう。

第三幕

目的地にたどり着き、あっさりと死体を見つけるゴーディたち。

エースたちも現れ、対決し、勝利します。エースは銃が向けられたからではなく、ゴーディの強い気持ちに負けたことが重要です。

何か修行や練習をしたわけではありませんが、旅を通じてデニーの死と向き合い、泣き、強くなったのです。

街に戻り、それぞれ分かれていく4人。

嫌いになったわけではありませんが、なぜか会わなくなっていく親友たち。自分にも身に覚えがあります。

バーン、テディ、クリスのその後、そしてクリスの死の真相が明らかになります。クリスは悪人になったわけでなく、正義を貫いて不運にも殺されてしまいました。

ラストシーン。
オープニングの現代に戻り、少年時代の小説を書き終えるゴーディ。

この物語は、クリスに捧げた作品だったのです。

さいごに

ラストシーンからの『スタンド・バイ・ミー』のギターが流れてくる瞬間が一番痺れるんですよね……素晴らしい映画でした。

次回はU-NEXTで配信中の『ヒストリー・オブ・バイオレンス』を研究します!

お家映画をもっと楽しくしたい人は、ぜひコチラの記事も読んでみてください。

ABOUT ME
akira
1990年生まれ。 映画を、物語・シナリオの側面から深く「面白さ」を知ってもらうために「movie labo」で連載スタート。 生粋のリバプールファン。
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