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映画『デンジャラス・ビューティー』の解説(ネタバレ有)B級映画だからこそしっかりしたストーリーを

こんにちは。
akira(@akira_movielabo)です。

第70回movie laboは『デンジャラス・ビューティー』。

2001年公開のコメディアクション映画。
監督ドナルド・ペドリ、脚本マーク・ローレンス、ケイティ・フォード、カリン・ルーカス。109分。

主演のサンドラ・ブロックは製作にも携わり、続編の『デンジャラス・ビューティー2』も作られました。

映画『デンジャラス・ビューティー』のヒーローズ・ジャーニー

それでは、ヒーローズジャーニーを見ながら研究していきましょう。

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ヒーローズジャーニーって何?
という方はこちらの記事をどうぞ!!

この記事はネタバレも含むので、1度観てから一緒に考察していくのがおすすめです。

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日常世界

FBIのハート。
能力はあるが皮肉屋で男まさり、身だしなみやマナーなど一切気にしない。捜査中に上司の命令を無視して行動し仲間を負傷させてしまう。凶悪犯のシチズンの犯行声明が送られてくるが、ハートは捜査から外される。

冒険への誘い

マシューズが指揮担当になり、標的と思われるミスアメリカコンテストの潜入捜査を計画する。

冒険の拒否

ハートが潜入捜査員として選ばれるが、拒否する。

賢者との出会い

仕方なく受け入れるハート。ミスコンの司会キャシーにも協力を仰ぎ、美容のプロとしてビクターを雇う。

戸口の通過

身だしなみを徹底的に整え、ミスアメリカに参加するハート。

試練、仲間、敵

シェリルと会い、仲良くなるハート。ビクターとともに寝ずにミスコンの練習をする。

最も危険な場所への接近

予選会場で特技を披露するハート。

最大の試練

不審者を見つけ、飛びかかるハート。だがハートの間違いであり、珍事件として世間に晒される。キャシーには脅され、上司が現場にやってくる。

報酬

シチズンは女性だと判明する。しかし厳しいビクターの指導にうんざりし仕事でも失敗しと落ち込んで降りようとするハート。マシューズが励まし、再びやる気を出す。

帰路

キャシーの不審な点に気づくハート。しかしシチズンが捕まったと連絡が入る。

模倣犯の可能性を訴えるハートだが、上司もマシューズもビクターを連れて撤退する。

復活

一人コンテストに参加しキャシーを監視するハート。マシューズとビクターも戻って協力する。ティアラに仕掛けられた爆弾に気付き、ミスアメリカに選ばれたシェリルを救い、シチズンになりすましていたキャシーを逮捕する。

宝を持って帰還

マシューズにデートを誘われ、キスをするハート。シェリルにもミスベストフレンドに選ばれ他の参加者に祝福される。

映画『デンジャラス・ビューティー』のテーマ

外的なストーリーはミスコンに潜入捜査し、シチズンの逮捕。そして内的のストーリーとしてテーマが描かれています。

立場を変えることで偏見がなくなる

これがテーマです。

当初ミスコンに参加している女性たち、若い女子大生というだけでバカにしていたハート。

ミスコンに参加することで自らの偏見を反省し改善。
そのおかげでマシューズと恋人になり、仕事も成功という結果もおまけでついてきました。

結果はあくまで自らの欠点を改善したご褒美ということが大事です。

映画『デンジャラス・ビューティー』をさらに詳しく

『ヒーローズジャーニー』ともう一つ大切な要素『三幕構成』を用いてワンシーンずつみていきます。

第一幕

オープニング。
ハートの幼少期でのエピソード。いじめている男の子を殴り、好きな男の子にも悪口を言われたので殴る。

ハートの性格と恋愛に対するコンプレックスも合わせたハートのキャラ背景を描く映画においてシーン0と言えるエピソードですね。

続いて大人になったハート。仕事中を描くことでハートの職業とFBIの仲間、機転を利かす能力もありながらハートの欠点も描いています。『ナッツで死ぬぞ』『ひどい格好だぞ』など細かいユーモアが盛りだくさんの本作です。

ハートの説明が終わり、悪役のシチズンの視点へ。そしていきなり車を飛ばすハートに繋げることで、早速事件が起きたのかと思わせてスタバのジョーク。映画のノリがわかりますね。

ダイナーでストレス発散にカップアイスを丸ごと食べるアイディアは面白いですね。そしてハートと正反対の女子大生をぶつけることでハートの綺麗な女性に対する価値観を描き出します。

潜入捜査を嫌がるハートを説得するマシューズ。ただ話すだけでなく格闘しながらというアイディアでシーンに動きがついてとても良いです。とても嫌がるハートですが、オープニングでの失敗があるので仕方なく引き受ける理由に説得力があります。

単なる気持ちだけで行動するキャラでは都合がいいように見えてしまうものです。ちゃんとキャラを理解させた上での物語の終盤では、逆に気持ちの理由で行動したほうが観客も共感して良いのですが、まだドラマが足りない序盤では観客が納得できる理由が必要です。

マシューズともう一人の相棒となるビクターの登場。当然ハートとの初対面は最悪です。

ミスアメリカコンテストに潜入捜査する。これが第一ターニングポイントです。

第二幕

ハートの価値観を変えてくれるシェリルや他の候補者と出会う。一番重要なキャラのシェリルと最初に出会うのは当然ですね。合唱できないハート。まだこの世界の一員になれていません。

自信のないシェリルを応援するハート。今までバカにしていたはずですが、すでにハートの価値観に変化が出ています。

映画のちょうど半分のところで、ハートの欠点が再び露呈し大恥をかく失敗。自分の立場を悪くしてしまいます。まだハートを庇うマシューズ、脅すキャシー。伏線がまかれています。

自信を失ったハートを勇気づけるマシューズ。失敗は辛いものですがマシューズは自分をちゃんと見て理解してもらえているという報酬を得ることができました。壁にぶつかることで主人公は成長していきます。

疑われたシェリルとおしゃべりするというこの映画ならではの捜査を通じて、キャシーという重要な手がかりを得ます。

そしてシチズンが逮捕され、マシューズやビクターが撤退していく。

一人で捜査を続けるハート。これが第二ターニングポイントです。

第三幕

三幕に入る前にキャシーとフランクが犯人だとはっきりさせることでハートとキャシー、どちらが勝つのかというシンプルな構図にし、観客は三幕のアクションに集中することができます。

最後の審査を続けながら一人キャシーを監視するハート。候補者たちが陰で愚痴りながらもハートの準備を手伝ってくれるのが面白いですね。

特技の審査でも窮地に追い込まれながら持ち前の格闘技を披露し乗り越えます。フランクの正体を知っていたビクターの美容界の知識といい、キャラクターを存分に生かした展開でとても上手いですね。

インタビューのスピーチでハートのテーマである偏見の変化を表し、内面のストーリーを完結。おまけのキャシーへの宣戦布告もハートらしい行動ですね。

クライマックスはカオスな展開で決着。王冠がスイッチで爆発すると説明されているので、セリフがなくてもわかるクライマックス。素晴らしいですね。

キャシーを連行するハート。ここでも素晴らしい反復台詞です。

犯人逮捕、マシューズとキスをし、シェリルらにミスベストフレンドに選ばれる。

ハートは物語を通じて生まれ変わり、とても大切なものを手に入れました。

さいごに

B級映画と括られますが脚本としてはお手本となるとてもいい映画でした。肩の力を抜いていつでも楽しめる作品ですね。

次回は『U-NEXT』で配信中、ジェイソン・ライトマン監督でジョージ・クルーニー主演の『マイレージ、マイライフ』を研究します。

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1990年生まれ。 映画を、物語・シナリオの側面から深く「面白さ」を知ってもらうために「movie labo」で連載スタート。 生粋のリバプールファン。
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