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映画『フィールド・オブ・ドリームス』の解説(ネタバレ有)冒険こそ映画であり、夢を叶える唯一の方法

フィールド・オブ・ドリームス

こんにちは。
akira(@akira_movielabo)です。

第12回『movie labo』は『フィールド・オブ・ドリームス』です。

フィールド・オブ・ドリームス画像引用元:ⓒ Universal

1989年公開のファンタジースポーツ映画。監督・脚本、フィル・アルデン・ロビンソン。107分。

僕自身海外サッカーが好きなので、サッカーのみならずスポーツを題材にした映画は好きです。

特に野球は映画大国アメリカの大人気スポーツなので、多くの映画が生まれていますね。

王道は「ダメチームが奇跡の勝利を勝ち取る、もしくは勝利よりも大事なものを見つける」がありますが、この作品はさらに特殊な物語をしています。公式の試合やプロチーム、厳しい練習シーンなどはありません。

自由、家族、夢を叶える。より内面を軸にしてストーリーが進んでいきます。

映画『フィールド・オブ・ドリームス』のヒーローズ・ジャーニー

それでは今回もヒーローズ・ジャーニーを見ながら研究していきましょう。
「ヒーローズ・ジャーニーって何?」いう方はこちらの記事をどうぞ!!

ヒーローズ・ジャーニー
『ヒーローズジャーニー』とは。映画研究の準備こんにちは。 akira(@akira_movielabo)です。 今回の『movie labo』は、前回に引き続き導入編です。...

日常世界

レイはトウモロコシ畑で農業を営み、妻・アニー、娘・カリンと暮らしている。

母は早くに亡くし、野球好きの父・ジョンが育てたが、大学生の時に出ていき、そのまま会うことはなくジョンは亡くなった。

冒険への誘い/冒険の拒否

フィールド・オブ・ドリームス画像引用元:ⓒ Universal

畑で仕事をしていると、「それを作れば彼がやってくる」と不思議な声が聞こえてくる。その話に周囲からも変な目で見られ、何度も聞こえてくる声に苛立つレイ。

賢者との出会い

しかしレイに幻の野球場が見える。

このまま冒険しなければ父と同じになると話し、野球場を作ると決める。

戸口の通過

畑を潰し、野球場を作るレイ。かつての大スター選手・シューレスジョーについてカリンに熱く語るレイ。

試練、仲間、敵

フィールド・オブ・ドリームス画像引用元:ⓒ Universal

畑を潰したせいで家計が苦しくなる。

そんな時、野球場にシューレスジョーの亡霊が現れる。

さらに仲間を呼び、野球をする選手たち。

心配したアニーの兄がやってくるが、彼にはジョーたちは見えない。

最も危険な場所への接近

再びレイに「彼の苦痛を癒せ」と声が聞こえる。

理由はわからないが、テレンス・マンという作家だと考えるレイ。

最大の試練/報酬

フィールド・オブ・ドリームス画像引用元:ⓒ Universal

テレンス・マンに会い、共に野球を見るレイ。アーチー・グラハムという選手が電光掲示板に映り、「やり遂げろ」と声が聞こえる。

テレンスにも聞こえ、二人はグラハムに会いに向かう。

一方、アニーの兄が仕事仲間を連れ、アニーと話している。

帰路

グラハムは亡くなっていたが、レイはタイムスリップして彼と出会う。野球では大成出来なかったが、引退後医師として街の人々に慕われた彼の人生に悔いはないようだ。

仕方なく帰る二人だったが、若い頃のグラハムと出会い、家に連れていくレイ。

復活

グラハムはジョーたちと野球をし、彼の夢を叶える。

アニーの兄が畑を売るように迫るが、カリンやテレンスが野球場に人々が集まり、金を払って野球を見ると話し、レイは売らないと決める。レイと兄の押し問答の中、カリンが事故に遭ってしまう。

しかしグラハムが医師の姿に戻り、カリンを助ける。レイに感謝し、消えていく。

そしてジョーはテレンスを向こうの世界に誘う。納得できないレイをなだめ、テレンスも向こうの世界へ消えていく。兄にも選手らが見えるようになり、レイに売るなと心変わりする。

宝を持って帰還

フィールド・オブ・ドリームス画像引用元:ⓒ Universal

選手らが帰っていくが、1人の選手が残っている。
若い頃のジョンだ。
レイは家族を紹介し、キャッチボールをする。
野球場に向かう車の長い列が出来ている。

映画『フィールド・オブ・ドリームス』のテーマ

誰しもなにかしらの夢があると思います。もしくは、やり直したいことかもしれません。
しかしそれは、ただ願って待つだけでは決して叶えることが出来ません。

 

冒険すれば、夢はきっと叶えられる

 

言い換えると、夢を叶えるには冒険が必要、かもしれません。
レイの意志と行動が、夢を叶えるのです。

映画『フィールド・オブ・ドリームス』をさらに詳しく

「ヒーローズ・ジャーニー」ともう一つ大切な要素「三幕構成」を用いてワンシーンずつみていきます。

第一幕

オープニング。
幻想的な音楽とともにタイトル。
そしてレイの語りで、父・ジョンの人生、レイの人生、レイとジョンの関係、シューレスジョーについての情報が説明されていきます。

父との和解が一つのテーマであるので、レイとジョンとの関係を描かなければなりません。

さらにシューレスジョーという選手についても説明する必要があります。野球好きならば知っているでしょうが、映画は前知識なしに見るものだと思うので、映画の中で説明します。

ドラマやシーンの中で説明していくのですが、自然と矛盾なく説明していくのは簡単ではありません。

なので思い切って冒頭に説明するやり方も一つの手です。

ドラマの中での説明は退屈に感じますが、冒頭は観客も知りたいという姿勢があるので、たっぷり説明をするのも悪くありません。

「スター・ウォーズ」はむしろ代名詞にもなっていますね。

その後幻想的な雰囲気を醸し出す夕方に、レイは声を聞きます。
本当はレイ自身の心の声なのですが、神の声のようにミスリードしていますね。

そして声の内容がミステリーの要素も含んでおり、この先の展開を観たくさせます。

レイとアニーの会話のシーン。
レイの賢者は内なる勇気です。父親と同じになりたくないという恐怖が、冒険に向かう勇気へと変えました。

レイは父を嫌っていますが、心の底では父との後悔がありました。彼がシューレスジョーを讃え、今でも野球が好きという設定にも表れています。

矛盾をはらむキャラクターというはとても魅力的に感じさせます。

野球場を作ると決める。これが第一ターニングポイントです。

第二幕

アニーのPTA会の演説は自由を表すテーマであり、アニーの知識とキャラクターを存分に見せています。
脇役のキャラクターにも魅せるシーンを作ることはとても大事です。

テレンス・マンについて調べたことを移動しながらアニーに話しています。
歩きながら、車に乗りながら、家の中で。
動きをつけながら他者に教える形で観客に説明しています。

そして最後は対立し口論に発展。同じ夢を見たと気づきアニーが心変わりする、というオチになっています。

同じ夢を見るなんてことは本来許されませんが、この映画の始まりからすでに超常現象的な始まり方なので、気になりませんね。

ここからレイとアニーが分かれ、それぞれ話が進みます。
レイはテレンス・グラハムと会い、連れて帰る。
アニーは兄がやってきて売却の話が進む。

表と裏、夢と現実、期待と危機が同時並行に進んでいきます。アニーのシーンは短いですが、無ければ緊張感のない単調な時間になってしまうと思います。

テレンスとグラハムを連れて家に帰ってくる。これが第二ターニングポイントです。

第三幕

ここまでのストーリーを解決していきます。
グラハムは夢を叶え、テレンスは再び執筆すると変化していきます。

レイは若いころのジョンと再会し、家族を紹介してキャッチボール。

野球場に多くの人々が訪れ、金銭問題も解決したでしょう。

兄の心変わりや車の列もシンプルに描かれていて良いですね。

オープニングは空からの映像で始まり、ラストも空からの映像で終わります。

さいごに

野球のみならず、スポーツは試合だけが面白いわけではありません。
選手の気持ち、葛藤、夢など個人の物語。それを支える家族の物語。チームという団体の物語。プロという地域や人々の夢を背負う物語。組織という経営や政治を描く物語。

スポーツものは世界のいろいろなものを描くことのできるモチーフだと思います。

6月ごろから8月末まで『movie labo』を中断しようと思います。

その間、僕が今年一番楽しみしている『トイストーリー4』が公開されるので、残り3回は『トイストーリー1・2・3』を順に研究していこうと思います。

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– fin –

ABOUT ME
akira
akira
1990年生まれ。 映画を、物語・シナリオの側面から深く「面白さ」を知ってもらうために「movie labo」で連載スタート。 生粋のリバプールファン。
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